Friday 15 March 2013

今度はおフランス式

French Children Don't Throw Food (直訳するとフランス人の子供は食べ物を投げない)という本を読んでいます。マーティーから「また育児書?」とあきれられていますが、こんなに育児書を読みたいと思う時期もきっとすぐに過ぎ去ると思うので、興味のおもむくままに読んでいます。

Buddhism for Mothers(母親のための仏教)を読んでいたころは、「私、仏教徒になろうかな」と近所の瞑想のクラスを物色までしていた私が、今度は「フランス式でいくよ!」と張り切っているので、ますますあきれられています。いいのだ。これでいいのだー。

French Children Don't Throw Food は、パリに住んでいるアメリカ人の女性が書いた本です。母親でもある著者がアメリカやイギリスの子供に比べて、フランス人の子供のほうがずいぶんとマナーがよく、親も子供に振り回されずに人生を楽しんでいる様子を見て「どんな秘訣があるの?」と探っていく本です。実体験とリサーチを元に面白く書かれています。

このブログでフランス式の子育てについてちらりと言及したことがありましたが、すみません、全面撤回いたします。私がまちがっていたよ。なんにもわかっていなかったよ。(←あきれられるほど影響を受けやすい31歳)。子供と添い寝をするのが当たり前の日本と、まだ赤ちゃんのころから子供部屋に一人で寝せるのが一般的なフランス。「フランス人のママだって、赤ちゃんが生まれたすぐは、添い寝のほうが楽なのに〜と思うんじゃないかな」と前回のブログで書きましたが。そんなことはないようです(本によりますとね)。フランスでは、出産後の一週間は病院に滞在するのが普通で、母親が眠っている間は看護師さんが赤ちゃんをあずかってくれるんですと!母乳で育てている人には、授乳のたびに看護師さんが赤ちゃんを病室まで連れてきてくれるけど、ミルクを飲んでいる赤ちゃんだったら一晩中あずかってくれるんですと!(読み進めていくうちに、病院によってサービスに雲泥の差があることが分かりました。どこの病院でもそうしてくれるわけではないようです。)しかも、早くは生後6週間目から、遅くても生後6ヶ月になるころには、ほとんどの赤ちゃんが夜8−12時間通して眠れるようになるんですと!夜中の授乳は正直いってめんどうくさいなと思ったことのあるママなら「どうして?秘訣は?」と思うでしょう。

秘訣は本に書いてあったんですが、これが驚くほどわたくしのお母様が言ってたことと同じでびっくりしました。私のお母ちゃんが図らずしてフランス式だったとは灯台下暗しですたい。(添い寝のこととか違うところもいっぱいあるんですけど)
フランス人ママと私の母が一貫して言っていることは「子供に干渉しすぎないほうがいい」「赤ちゃんだって、こっちが言ってることはちゃんと理解している」というふたつ。
赤ちゃんが泣いたりぐずったりしたら、パニックになって抱き上げるのではなくて数秒待ってみる。子供自身がどう反応するか観察する。子供が自分でなんとかする力を信じてあげる。この「数秒(時には数分)待つ」というのがフランスではとっても大事だと思われているらしいです。そして、赤ちゃんだってこっちが言っていることが理解できると信じて真剣に説得してみる。私が尊敬する黒柳徹子さんも「赤ちゃんや動物も、こっちが真剣に言っていることは絶対にわかってくれます」と言っていて、私もそれを信じています。往々にして「説得」に応じてくれない愛彩ですが(笑)。
私の母はよく「ほっといていいのよ」と言っていましたが、この本によれば「子供に自分自身で学ぶ機会と自由とプライバシーを与えてあげる」のがフランス式とあります。ふむ、言っていることは同じだけど後者のほうが聞こえがいいっす。

確かに、ロンドンのママ会で出会うママの中には「子供の面倒を見るのが大変で、家事をするどころかお茶一杯も飲めない」と疲れた顔で言っているママもいます。心の中で「お茶の一杯くらい、子供をほっといて飲んでも大丈夫なんじゃないかなー。」と思います。興味深いことに、日本人ママ会のママでそんなことを言っているママにはまだ会っていません。いろんな事情があってロンドンで乳幼児を育てているたくましいママたちだからかもしれませんが、日本も「子供に干渉しすぎるのはよくない」と思う人が多いんでしょうかね。

フランス式、まねしたくないところもありますが、勉強になるなぁと思うところもたくさん。ちょっと試してみるつもりですが、愛彩が食べ物を投げない子供になるようになるかどうかはまだまだわかりません。


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