Thursday 30 May 2013

ひとりで、子連れフライト

日本の実家に帰ってきました。愛彩は初めて、おじいちゃん、おばあちゃん、おじちゃん、おばちゃん、などなど日本の親戚にご対面です。姉の挙式に合わせての帰省だったので、いろいろおめでたい旅になりました。その話はまた後ほど詳しく...。

フライトはオランダ航空でアムステルダムを経由して福岡まで。行きは13時間弱、帰りは16時間弱という長時間のフライト。マーティーは来られなかったのでひとりで愛彩を連れて飛びましたよ。子供が2歳までフライトは無料ですが、タダで席をくれるわけではありません(当たり前ですが)。でも、優先的に非常口の近くの広い席に座らせてもらえ、小さいベビーベッドを席の前に取り付けてくれます。ベビーカーは機内に持ち込めるし、おもちゃやベビーフードももらえるし、いろいろと優遇してもらえます。

とはいえ飛行機に乗る前まではかなり不安で、子連れフライトを経験したママさんたちにいろいろ聞きまくりました。

オランダからニュージーランドまで、6ヶ月の男の子を連れて24時間以上を旅したママの友達は、息子さんがフライト直前でバクテリアに感染してしまい、フライトの間じゅうずーっと、吐く、出す(大小)、泣くの大騒ぎ。その24時間の間にママまで発病してしまい、ほんとーうに大変だったそうな。その話をすると未だに暗い顔で「もう思い出したくない...」と言うほど。

またあるママさんのママ友は、3人の子供(そのうち2人は2歳以下の双子)を一人で長時間のフライトに載せるという荒ワザを強行(!!)するために、医者に赤ちゃん用のマイルドな睡眠薬を処方してもらいました。医者の指示通りに飛行機に乗ってすぐ睡眠薬を3人に飲ませたところ、双子ちゃんはぐっすり。上の子はアレルギー反応が出てしまいフライトの間じゅう幻覚を見たりしてこれまた大変だったそうな。

とまあ、いろいろオッソロシイ話を聞いていた反面、「ハイハイする前だったら楽だよ〜」「飛行機に載せるなら、6ヶ月くらい(愛彩はフライト時ちょうど6ヶ月)が一番よ」などと頼もしい意見も聞いていました。

機内に持ち込む赤ちゃん用の荷物をネットのブログやフォーラムなどを参考にしながら何度も検討。何事もスムーズにいったら...のプランAだと荷物もごく少なくてすみます。でも、下痢になったら...、歯が突然生え始めてむずがり出したら...、気圧の変化で耳が痛くなったら...、隣に座る人が超コンサバな男性で授乳ダメとか言われたら...などなどスムーズに行かなかった場合のプランB、C、D、などの妄想が始まるとキリがありません。オムツは20枚で足りないかも。着替えも10着くらいいるかも。念のため哺乳瓶もいるかも。あ、哺乳瓶は一本で足りるのか?っていうか、液体タイプのミルクは機内に持ち込めるの?(←持ち込めます)粉ミルクだとお湯とかもらえるの?(←もらえます)といろいろ考えるうちにすっかりラビリンスに。二転三転したあと、結局いつものママバッグにちょっとだけプラスαな荷物におさまりました。(参考までに:オムツ10枚、おしりふき一パック、着替え一セット、大きいガーゼ3枚、小さいガーゼ3枚、よだれかけ3枚、消毒済み哺乳瓶一本、液体タイプのミルク2パック、おもちゃ2つ、赤ちゃん用痛み止め小分けタイプ5袋、赤ちゃん用爪切り、オムツ処理用ビニール袋5枚、ふつうのビニール袋2枚、ベイビーキャリアー)

長時間のひとり子連れフライトについては、正直かなり前からブルーでした。マーティーが日本の家族との友好を深めるとかどうでもいいから(←ひどい)、荷物持ちとしてだけでも同行してほしぃぃぃ!と切実に思っておりました。いろいろシュミレーションしたり、妄想したり、夢にうなされたりしながら迎えたフライト。拍子抜けするほど超、超、超、スムーズでした。

九州人率が著しく高いアムステルダム − 福岡の直行便の中で、ハーフ顔の愛彩はみんなのアイドルでした。
「うわぁ〜、かわいい。お人形さんみたいね。パパにそっくりなのかなぁ〜?」とパパの顔を見たことのない他人に何度も言われて微妙な思いをした母。いや、親バカなんで「我が子とは思えないくらいきゃわいい!」て思ってるんですけどね...フッ。
乗務員の方々がかわりばんこに愛彩にあいさつをしてくれ、「何か必要なものはございませんか?」と私を気づかってくれました。
非常口のある席なのでトイレの近く。トイレの順番待ちの間は乗客のみんなに「かわいいねぇ〜」と笑顔で話しかけてもらったり頭をなでてもらったり。
夜ベビーベッドで眠ろうとしている(というか私が眠らせようとしている)愛彩にむかって「いない、いない、バー」をしてくれたり「本当におりこうさんねぇ」と笑顔で話しかけてくださった親切な方々には、笑顔の裏でうっすら殺意を覚えたりしました(すみません)。そんなこともありつつ、愛彩は飛行機の小さいベビーベッドの中でスヤスヤとよく眠ってくれました。ブラボー!

ある60代の男性が、愛彩にすっかり夢中になってくれて、ずーっと「いやぁ、かわいいねえ。僕は赤ちゃんが大好きでねぇ。息子が一人大きいのがいるんですが、孫がいなくてねぇ。いやね、前に飛行機に乗ったときはね、お母さんが朝ご飯を食べている間とか、ずーっと赤ちゃんをあずかって手伝ったりとかしたんですよ。」とずっと話しかけてくださっていたので、「抱っこしていただけます?」と聞いてみたところ、「え、いいの?」と快く抱っこしてくれました。なんというか、味があるというか、ぶっちゃけひょうきんな顔のこの男性に、愛彩はすぐになついて、おじさんが変な顔をしたりブブブーと口で音を出したりするたびに大ウケ!きゃっきゃきゃっきゃと笑っておりました。そのうち、このおじさん、「女房にも見せたいからさ、連れてっていい?」と愛彩を連れっててしまいました。「後を追ったほうがよいものか...」とオロオロしているうちにおじさんが遠くまでいってしまい、10分ほど愛彩、行方不明に。(←おい!)ちゃんと愛彩を連れて戻ってきてくれましたが、その後もずーっと30分くらい遊んでてくれました。

いろんな人のご親切なおかげで、フライトは、本当に楽ちーんで楽しかったです。

オランダ航空からもらえるミッフィーちゃんのよだれかけ。
厚手の布で大きいのでかなり重宝してます。