Monday 9 September 2013

親子で旅行

イギリスの田舎にあるFromeという町まで車で旅行に行ってきました。Air B&Bというシステムを使ってジョイさんというFrome在住の女性の家の空いている部屋に泊めてもらったのですが、「赤ちゃんはどこに寝せるの?」と聞かれ、部屋にあった空のたんすの引き出しを出して、「これ使ってもいいわよ」と言われました。そう、イギリスでは昔、貧しい人々の間で、大きめのたんすなどの引き出しがベビーベッド代わりだったのです。引き出しの中にバスタオルなどを詰め、興味本位で愛彩を入れてみると、サイズもぴったり。添いしようと思っていたのですが、「引き出し、いいかも?」と試してみることにしました。夜、寝かしつけて引き出しの中にそーっと入れてみると、スヤスヤと眠るじゃぁありませんか!「引き出し、いいかも!」と私たちはふかふかのベッドでのびのびと寝ました。が、夜中に起きてギャン泣き。寝かしつけて引き出しに戻そうとする度に激しく抵抗されたため、「そうだよね。ふかふかのベッドで一緒に寝たいよね」と添い寝することに。私もマーティーも眠る愛彩に蹴られたり殴られたりしながら川の字で寝ました。

アーティストが多いオサレな情緒ある町で、何百年も昔からある古いお庭に散歩に行ったり、町が主催するオークションに参加したりして過ごしました。親子三人でステキな時間を過ごせたんですが、ハイハイをし始めて動きたい盛りの愛彩にとって、車のベビーシートは拷問に近かったようで...。眠っているときはいいのですが、起きて5分もすると「抱っこ〜」をせがまれ、おやつやおもちゃをかわるがわる勧めたり、手を叩いて歌を歌ったり、変な顔のメドレーをやったりしても20分ももたず、かわいらしいメソメソ泣きから始まり、この世の終わりのような号泣。途中で降りて休憩しても、車に乗ったら5分でふりだしに戻るので、マーティーに運転してもらっている間、私は後部座席で「人気のない子供のエンターテイナー」に徹しました。が、努力もむなしく泣き叫ばれるので、「どうせ何もしてあげられないし」と助手席に座り、泣き叫ぶ我が子を放っておくことにしました。すると、ものすごーくふてくされた顔で泣き止みました。いつも感心しますが、赤ちゃんってちゃんとわかってんだなぁと思いました。ママが後部座席にいたときは泣き叫んで「抱っこ〜」とアピールしてたけど、ママが助手席に行き望みがないとわかると「実に不本意です!」という心情をちゃんと顔で伝えつつ、あきらめるという。

私もマーティーも大の旅行好きで、いつもは「ネイチャー」とか「カルチャー」とか、その場所でしか体験できないことをしたいわけです。ちょっと冒険したりとか、普段よりもちょっと勇気のいることをしたりしたいわけです。
が、今回の旅行の後で私は心の底から思いました。「リゾート行きてぇ!!!」お手伝いさん付きで。ものっすごい人工的で商業的なリゾートに行きたい!(リゾートがみんなそうだと言っているわけではありません)「カルチャー」といえば地元のおいしい料理とかお酒。「ネイチャー」はプールから遠くのほうに見える海(でも海は面倒くさいから行かない)。プールサイドで低レベルの雑誌を読みながら一日中ゴロゴロしたい。愛彩がニコニコしてるときに一緒に遊んで、泣き出したらお手伝いさんに「お願いね♡」と手渡したい...。早い話が、車での格安旅行はたいへん疲れました。これから二人目ができたらいったいどうなるのか。冒険よりもリラクゼーションを欲するようになって、人は大人になってゆくのです(←なんか違うぞ)。

タンスの引き出しの中で眠る愛彩

No comments:

Post a Comment